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ICCに対する不当な圧力に反対しICCを支持・擁護する理事長声明

1 国際刑事裁判所(International Criminal Court、以下「ICC」という。)は、国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪(ジェノサイド犯罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪及び侵略犯罪)について、その責任を有する個人の刑事責任を追及するために設立された常設の国際刑事司法機関(裁判所)である。

ICCは、比較的その歴史の浅い国際機関であるが、法の支配、すなわち法にのっとった司法手続を行うことにより、人類全体の平和と安全、そして人間の尊厳を維持する使命と役割を担ってきた。いわば平和を願う人々の叡智の結集であり、法の支配の最後の砦である。


2 日本は、2007年10月にICCへの加盟を果たした後、現在に至るまでICCの最大の拠出金分担国となっている。人材面においても、これまで3人の日本人判事を送り出しており、現在のICCの所長は日本人である赤根智子氏が務めている。


3 しかし、そのICCの活動に対し、近年、不当な圧力が加えられている。

2025年2月、ICC所長である赤根智子氏は、ICC及びその関係者への制裁を可能とする米国大統領令に対して、「深い遺憾の意」を表明する声明を発表し、当連合会も同年9月2日付で「国際刑事裁判所に対する不当な圧力に反対することを日本政府に求める理事長声明」を発出した。


4 このような状況の中で、米国政府は、2026年8月、ICC所長の赤根智子氏らを制裁の対象に指定したと発表した。同発表に対して、国連事務総長は深刻な懸念を、EU欧州委員長はICCと同所長を断固として支持するとそれぞれ表明している。また、日本国政府は「大変残念」と表明している。


5 当連合会は、弁護士の使命である基本的人権の擁護と社会正義を実現していくために、国際的な法の支配の確立に努めているICCへの不当な圧力に反対し、その活動を支持・擁護することを表明する。


6 さらに、当連合会は、日本国政府に対して、�@ICCに対する制裁に反対し擁護する各国及び国際機関と協調し、ICCの活動が損なわれることがないよう支持・擁護し続けること、�A制裁を発動した米国に対して制裁を撤回するよう働きかけること、および、�B制裁対象となった個人への支援を行うことを求める。





                                2026年(令和8年)9月29日

中部弁護士会連合会    
    理事長 栗山 知

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